…来た。


図書室の前で立ち尽くす私。
ほんと、力なんてないのに…間違いでしたなんて追い返されたら。


ははっ、笑える。いやもう爆笑もんだよ!


「白河?」

ガラッとドアが開いて、背の高い誰かが私を呼んだ。
「る…涙」

小学校から同じクラスの、柚崎涙(Yusaki Rui)だった。


「涙、何でここに?今日呼ばれてなかったよねぇ…」

「忘れた?俺、今期の図書委員長。でもまさか海歌が選ばれると思わなかった…」

私が1番そう思ってるよ涙っ!!

「あー、まぁ座って。他は馴染みのヤツだから」 


そっか、委員長は去年にもう選ばれてたもんね。
パニックだったから忘れてた。


涙、背ぇ高くなったなぁ…