その時から段々話すようになった私と彼は、部活でも話すようになった。


彼と私は同じ吹奏楽部である。


彼はホルン奏者だ。


ホルンの音は部屋中いっぱいに広がる。


カタツムリのようにくるっと曲がっている管からだされるその音が、私は純粋に好きだ。



彼は、私のような人間に親近感は湧くかもしれないが「そのような感情」は持たないだろう。


どんなに似たようなキャラでどんなに趣味が合っていても、だ。



現実はそううまくいかないのだ。



決して、ありきたりなドラマのようにはならない。



ここは二次元ではなく、三次元なのだから。