しかし、安岡君と杉田君に気分を害した様子はない。


「だから、この辺で遊ぶなら黒龍に入れと昨日言ったばかりなんだ。

俺のチームにいる限り危険な事は起こさせないし、度を越すバカなことも止めに入ってやれるからな」


そう言い、先生は2人を見る。


「そうなんだ……」


黒龍って悪い噂ばかりしか聞かないけれど、先生はちゃんとメンバーの面倒を見ているのだ。


「ってことで、こいつらを信用して詩を2人に紹介したワケ」


そう言って先生はニカッと笑う。


なんだ、そういうことだったんだ。


すごくびっくりして今でも心臓がどきどきしている。


「詩は俺が黒龍の総長だという事を知っている。なにかあった時に、お前ら頼むぞ」


先生がそう言い、2人を見る。


2人は同時に「「わかりました!」」と、威勢よく返事をした。