「あ……。ごめんなさい。ちゃんと授業聞くから!」


「いや、眠い時は頭に入らないだろ。少し寝るといい」


「でも……」


廊下を歩きながら、あたしは申し訳ない気分になる。


「気にするな。詩が寝不足になったのは、俺のせいなんだから」


先生はそう言い、ポンッとあたしの頭を撫でた。


その暖かな手にドキッとする。


「……ありがとう、先生」


「どういたしまして」


保健室に付いて中へ入ると、先生が保険の先生に少しベッドを借りるように説明してくれた。


柳本先生はあたしをベッドまで連れて行ってくれる。


「じゃ、ゆっくり寝て次の時間はしっかり授業を受けろよ?」


「はい。……でも、先生の授業に身が入らないまま終わっちゃった……」