このままじゃ先生の授業がわからなくなっちゃう……。


そう、思った時だった。


気が付けば先生が机の前に立っていて、あたしを見下ろしていた。


「先生……?」


やば。


眠そうにしてたの気づかれちゃったのかな?


怒られると思ったあたしは、すぐに教科書に視線をやった。


しかし……。


「みんな。野上を保健室へ連れて行くからさっきの問題解いておくように!」


先生はそう言い、あたしに席を立つように促したのだ。


「え? あたし体調は悪くないよ……?」


「いいから、大人しく付いて来い」


先生がそう言い、あたしを連れて教室を出る。


「せ、先生! どうして保健室なんかに?」


「詩の寝むそうな顔見てると、かわいそうになった」


先生はそう言いクスッと笑う。