「ちょ、ちょっと先生。ここでキスするの?」


「なんだよ、昨日もやったじゃん」


「それはそうだけど……」


昨日はあたしも必死だったからできたんだ。


でも、この状況でキスをするのはさすがに恥ずかしい。


「詩、まだ?」


目を閉じたまま、先生がそう言う。


「で……できないよ!!」


「ふぅん? じゃぁ、俺からしちゃおうか」


そう言い、目を開けて意地悪そうにほほ笑む先生。


あたしは昨日の濃厚なキスを思い出してカッと熱くなってしまった。


寝不足な状態であんなキスをされたら、きっとあたしは倒れてしまう。


「わ、わかった! あたしからするから!」


グイッと顔をよせてくる先生を止めて、あたしはそう言った。
「そう? じゃぁ、ん」


そしてまた目を閉じる先生。


あたしはドキドキして破裂しそうになる心臓を抑え込み、先生の唇に軽くチュッとキスをした。


「それだけ?」


目を開けると、つまらなそうな先生の顔。