イケメン先生は危険男子でした!?

あたしの思考回路はどんどん悪い方へと流れていき、今にも泣きそうになってしまう。


それは表情にも出ていたみたいで「何泣きそうな顔してるんだよ」と、言われてしまった。


「別に……なんでもありません」


あたしはグッと涙を押し込んでそう言った。


「そうか? まぁ、いいや。ちょっとこっちに来い」


そう言い、先生があたしを促して歩きはじめる。


あたしは渋々先生の後ろについて歩き始めた。


そして連れてこられた先は……【資料室】だ……。


先生はその前で立ち止まり、ズボンのポケットから鍵を取り出してドアを開けた。


「ほら、入れ」


いつもは足を踏み入れるのが楽しみで仕方なかったこの部屋。


だけど、今は入るのに勇気が必要だった。


「どうした?」


なかなか入ろうとしないあたしに、先生がそう言う。


「……なんでもないです」


あたしはそう言い【資料室】に足を踏み入れたのだった。