イケメン先生は危険男子でした!?

☆☆☆

告白すると決意した朝は、先生が教室に入って来た瞬間から意識してしまって、目を合わせることができなかった。


先生はいつも通り笑顔を浮かべて「野上、おはよ」と言ってくれる。


だけど今日のあたしは必要以上に緊張してしまい、


「お、おはよっ」


と、声が裏返ってしまった。


は、恥ずかしい……!!


と思ってうつむくあたしには気が付かず、先生は教卓の前に立ってみんなに挨拶をした。


これから告白しようとしているのに、こんなことじゃダメだ。


あたしは気合いを入れるために、自分の頬を軽くたたいた。


「ってことで、朝のホームルームは終了」


時間キッチリで先生のホームルームが終わる。


1時間目は移動教室で、先生がすぐに教室を出るのを見てあたしは「ふぅ」と、息をはきだした。


「詩、大丈夫?」


すごく緊張しているのがわかったのだろう、カンナが教科書と筆箱を抱えた状態でそう聞いて来た。