翌日。


先生の事を考えるとあまり眠れなかったあたしは、少し寝不足の状態で学校へ向かっていた。


「詩、おはよ!」


後ろからカンナがあたしの肩をポンッと叩く。


「おはよ、かんな」


「あれ? 詩今日メイク違う?」


毎日のように一緒にいるかんなは、あたしの変化に敏感に気が付く。


「えへへ。バレた?」


「アイメイクバッチリじゃん」


そうなのだ。


今日あたしはビューラーを3回。


マスカラを3度塗りしてきていた。


お陰で目はいつもの3倍は大きく見える。


「どうしたの? 今日ってなんかあったっけ?」


カンナがそう言い、首をかしげる。