イケメン先生は危険男子でした!?

「ここは柳本の両親が経営しているホテルだ」


「へ……!?」


この、高級ホテルが!!?


あたしは驚いて目を丸くする。


先生の家がお金持ちだということはわかっていたけれど、どうやらその想像は遥かに超えているみたいだ。


「な、なんでここを選んだのよ」


両親が経営するホテルなら、先生が簡単に入ってくることもできるし、部屋番号も簡単に調べることができるだろう。


それは男たちにとて不利になると思うんだけれど……。


「わざとだ。あいつを挑発してるんだよ」


「挑発……? それってどういう意味?」


首をかしげて聞き返す。


「お前知らないのかよ。柳本が家にコンプレックスを持ってること」


「家にコンプレックス……?」