「あぁ。この前の集会で、お前柳本さんについて店に行っただろ。

その中に【黒龍】と敵対視しているグループの1人がいたみたいなんだ」


あたしは先生と2人で行った若い子たちが集まっているバーを思い出していた。


たしかに……ああいう場所なら危険な人がいてもおかしくないかもしれない。


「……心配ありがとう。でも、大丈夫だよ」


「「へ?」」


安岡君と杉田君が同時に首を傾げる。


「あたし、先生が【黒龍】の総長だって友達にバラしちゃったの。


だから、先生との関係はもう終わり。【黒龍】と敵対している連中があたしを狙う事も、もうないよ」


あたしは力なく2人にそう説明をした。


最後に、先生があたしを守ろうとしてくれていたことがわかって、すごく嬉しかった。


「だから、あたしは大丈夫。心配してきてくれてありがとうね」


あたしは、そう言い、2人に手をふって家の中へと戻ったのだった。