あたしは少し迷ったけれど中庭に続く窓を少しだけ開き、3人から見えないようにその場にしゃがみ込んで聞き耳を立てた。


ちょっと悪質かと思ったけれど、先生が2人に何を話しているのか気になったんだ。


すると次の瞬間。


信じられない言葉があたしの耳に聞こえてきた。


「お前ら、この付近で大麻を売りはばいたりしてねぇだろうな?」


大麻!?


先生の口から出てきた言葉に、あたしは目を見開く。


「し、知らないっすよ」


「それは俺たちじゃないっす」


安田君と杉田君が慌てて否定する。


「本当だろうな? お前ら俺の縄張りでうろついてるらしいじゃねぇか」


「そ、それは……ちょっと遊んでたりするだけで……」


「わ、悪いことはなにもしてないです!」