イケメン先生は危険男子でした!?

「詩、大丈夫?」


「う、うん。大丈夫。カンナ、助けてくれたんだよね?」


あたしは確認するようにカンナにそう聞いた。


カンナの家はこの辺じゃないし、今日カンナとDVDを観る約束もしていない。


「うん。あの子少し変わってるって有名な子だよ」


「え? カンナさっきの子を知っているの?」


「知ってる。隣のクラスの子なんだけど、柳本先生の大ファンでクラスからの少し浮いてる子なの」


そうなんだ……。


あたしも先生の大ファンだけれど、彼女の場合はちょっと違った。


なにか、感情が歪んでいるように感じられた。


「柳本先生も彼女に何度も説得してるみたいなの。君とは付き合えないって。でも、納得してないみたい」


「そうなんだ……」


そんなこと、全然知らなかった。


先生は確かにモテるから、そう言う子が1人くらいいてもおかしくない。


でも、あのまま栄子ちゃんをほっておくのはすごく不安だ。