先生に言い寄ったのも、脅して付き合い始めたのも、無理に集会に参加したのも。


全部全部全部あたしなのに……!!


たまらず、あたしは教室を飛び出していた。


涙で歪む視界の中生徒たちをかき分けて走る。


どうしよう。


どうしよう。


どうしよう。


その答えを求めるように、学校中をがむしゃらに走り回った。


やがて授業開始5分前のチャイムが鳴り響き、生徒たちの姿は廊下から消えて行った。


それでもあたしは教室には戻らず、気が付けば屋上へと続く階段へ来ていた。


涙にぬれてぐちゃぐちゃになった顔のまま、崩れるように階段に座り込む。


「あたしのせいだ……」


そう声に出すと余計に涙腺は緩み、制服の袖でぬぐってもぬぐっても視界は晴れなかった。


声を殺して泣いていると、ふと人の気配を感じてあたしはハッと顔を上げた。


「大丈夫?」


そこに立っていたのは安岡君と杉田君の2人で、2人の顔を見ると更に涙があふれてきてしまった。