そうだ。


【資料室】の中で浦木先生は今日から1か月間の謹慎処分を、柳本先生に言い渡したんだった。


だから、今日から代理の先生がこのクラスに来る。


「……どうしよう……」


ジワジワとその事実が胸の中に広がってくる。


先生は1人で罪をかぶってしまった。


あたしはその場にいたのに、なにも言う事ができなかった。


悲しみと焦りと、自分へ対する憤りが真っ赤な色をして内側からあたしを責めたてる。


「ど……しよ……」


それは徐々にせりあがってきて、呼吸を乱し目からジワリと涙になってこぼれだした。


「ちょっと、詩?」


カンナが焦ったように小さくあたしの肩を揺さぶる。


どうしよう……。


先生が謹慎処分になったのはあたしのせいだ。