このまま黙っているということは、浦木先生の言葉を肯定しているという意味になるのに……。


あたしが困っていると、柳本先生があたしの目の前に立った。


「なんですか?」


浦木先生が厳しい目で柳本先生を見上げる。


すると次の瞬間……柳本先生は浦木先生へ向けて深く頭を下げたのだ。


その光景に、一瞬時間がとまる。


「せん……せい……?」


あたしは目を丸くして、柳本先生をみていることしかできなかった。


どうしてあたしは、一緒に頭を下げなかったんだろう。


柳本先生の責任じゃないのに。


先生は、なにも悪くないのに……。


「全部、俺の責任です」


頭をさげたまま、先生はそう言ったんだ……。