イケメン先生は危険男子でした！？

「カンナどうしたの？」


まだ髪のセットができていない状態だけれど、朝からカンナがここへ来るなんてタダ事じゃなさそう。


「おはよう詩。っていうか、今起きたばかりなの？」


カンナはあたしの姿を見てそう言った。


「あ、うん。そうなの。今日は寝坊しちゃって」


そう返事をするとカンナは少し呆れたように笑って「髪の毛くらい綺麗にして来なよ。まだ時間あるし、あたしここで待ってる」


「ごめんねカンナ。すぐに戻ってくるから」


あたしはカンナの言葉に甘えることにして、一旦洗面所へと向かった。


簡単に顔を洗い、クリームを塗って髪の毛を整える。


ご飯を食べる時間はないけれど、歯磨きをしてようやく見れる格好になった。


って言っても、普段から化粧をしているあたしがスッピンで学校へ行けば驚かれるだろうけどね。


これ以上ノンビリしている時間もないので、あたしはすぐに玄関へと向かった。


「おまたせカンナ」


「ううん。じゃ、行こうか」


「うん。行ってきます」


リビングにいるお母さんに声をかけて、あたしはカンナと２人で家を出たのだった。