イケメン先生は危険男子でした!?

☆☆☆

翌日、目が覚めたあたしは胸の奥にモヤモヤとした感情を抱えていた。


そんなに夢見が悪かったわけじゃないのに、悠真の怖い顔を思い出してしまったのが原因みたいだ。


のそのそと重たい体を起こして、頭を振る。


低血圧のせいで少しフラフラした。


部屋の時計に目をやると、もう登校の支度をはじめないといけない時間だ。


「寝すぎちゃったのか……」


呟き、ベッドを下りる。


クローゼットを開けていつも通りに制服に身を包んだ時、一階からお母さんの声が聞こえてきた。


「詩! お友達が迎えに来たわよ!」


その言葉にあたしは一瞬動きを止めた。


……お友達?


一体誰のことだろう?