「あたしも……。先生と一緒に犯人を探したい」


「詩……本気なのか?」


その言葉に一瞬あたしは視線を空中へ泳がせてしまった。


即答できなかった。


先生はすぐにそれを見透かして、ため息をはきだした。


「今から家に送って行く。乗れ」


助手席のドアを開けてそう言う先生。


あたしは「嫌だ」と、それを断った。


「詩?」


「あたし、帰らない。【黒龍】のメンバーを陥れた犯人を探す」


「何言ってんだよ。お前には無理だ」


「無理じゃない!!」


あたしは先生を睨みつけるようにして、そう言った。


「ねぇお願い……あたしも一緒に行動させてほしいの……お願い、悠真」


まっすぐに先生を見つめて。


もう視線はそらさなかった。