「ま、また今度ちゃんと話すから!」


かんなからは逃げられないと悟ったあたしは、諦めて歩調を緩めた。


「本当でしょうね? 隠し事は嫌だよ?」


かんなが真剣な表情になってそう言う。


「うん……。親友、だもんね」


「そうだよ。あたしたち、親友だよ」


そう返事をして、かんながニコッと笑う。


その笑顔にあたしはホッとして、つられて笑顔になったのだった。