先生との付き合いをすんなり認められた翌日。


あたしは上機嫌で学校へ向かっていた。


学校内では悪魔で生徒と先生だ。


今日は顔がニヤけて止まらなくて、それを隠すのが大変そうだった。


「おはよ、詩!」


登校途中かんなが後ろから肩をたたく。


「おはよ、かんな」


あたしは極力いつもと同じように返事をした。


しかし、いつも一緒にいるかんなはさすがに鋭かった。


少しあたしの顔を覗き込んだかと思うと、あたしの頬をプニッとつついていきた。


「なんか今日の詩は楽しそうだね?」


「そ、そうかな? 変わらないと思うけど!?」


慌ててそう言うけれど、焦りすぎて声が裏返ってしまった。


「怪しい……。なにかいい事あったでしょ?」


「べ、別に……なにもないよ!!」


そう言いながら、速足になる。


「焦ってるのが余計に怪しい」


あたしの歩調に合わせて速足になるかんな。