イケメン先生は危険男子でした!?

☆☆☆

翌日、目が覚めた時はお昼を回っていた。


今日は日曜日だから、両親もわざわざあたしを起こしにこなかったみたいだ。


夜中にあんなに遊びまわったのは初めての経験だったから、今でも夢を見ているような感覚がある。


でも……。


自分の頬に伝っている涙のあとが、あれは本当の出来事だと伝えていた。


あのあと両親はあたしに何も言わず、あたしも何も言う事ができずに部屋に戻ったのだ。


でもこれから先どうなるんだろうと考えると、先生との別れが脳裏をよぎり、涙が出たんだ。


「先生……」


起きてすぐに考える事も先生のことで、あたしはまた切なくなってクッションをギュッと抱きしめた。


目が覚める度にあたしは先生への気持ちを思い出すのだろう。


起きている限りそこから抜け出すことは決してできない、まるで泥沼のような恋心。


いくら辛い状況にいてもあたしは先生へと戻って行く。


今のあたしは、先生への想いなしでは成り立たない。


たとえ、ここで別れてしまう結果になったとしても。