イケメン先生は危険男子でした!?

☆☆☆

灰色の倉庫の前までくると、倉庫の横辺りにバイクが沢山止まっているのが見えた。


半分林に隠れた状態だったから、遠目からじゃ見えなかったみたいだ。


「こんなにメンバーがいるの?」


ザッとみて30台以上はありそうなバイクの数に、あたしは目を丸くする。


「もっといるよ。他のメンバーは俺たちみたいに2ケツで来てたり、倉庫の裏に止めたりしてるから」


安岡君がそう答える。


「へぇ。やっぱりすごいんだ……」


その数に改めて黒龍のすごさを実感する。


そして、安岡君と杉田君があたしの目の前にある倉庫のドアを開いた……。


ドアを開いた瞬間、昼間のような明るさがあってあたしは目を細めた。


「うわ……」


そして、思わずそんな声を漏らす。


倉庫の中は思っていたよりも随分広くて、その中に男たちが沢山集まっている。


人数は……ざっとでも数えられないくらいだ。


「これ、全員黒龍のメンバーなの?」


人数と熱気に圧倒されながらそう聞く。


「当たり前だろ?」


安岡君が笑いながらうなづく。


そ、そうなんだ……。