イケメン先生は危険男子でした!?

安岡君がまるで先生の事を尊敬しているように、そう話す。


「そうだったんだ……」


あたしは先生のこと、本当に何も知らないんだ。


あのマンションやこの丘の地主だってことも、初めて聞いた。


「でも、黒龍って悪い噂ばかり聞くよね?」


あたしがそう言うと、今度は杉田君が口を開いた。


「それは表面上の噂だよ。


暴走行為って呼ばれるものはしているけれど、それはちゃんと警察の許可を得てやっていることだし、暴力沙汰もちゃんとした理由があるから」


そっか。


黒龍ってむやみに悪い事をしているんだと思っていたけれど、違うんだ……。


先生が束ねているチームだもんね。


そう考えると、なんだか納得してしまう。


「さぁ、もうメンバーも集まっているだろうから、行こう」


安岡君がそう言いあたしたちは倉庫へと向かったのだった。