集会って、なんの?」


あたしは小さな声でそう尋ねる。


声は聞こえていないだろうけれど、雰囲気で伝わったようだ。


「黒龍の集会。柳本さんの本当の顔が見られるぞ」


今度は小声になってそう答える安岡君。


「黒龍の集会……」


あたしは安岡君の言葉をオウム返ししていた。


そっか。


そういうチームがあるということは、集会があっても不思議じゃないんだ。


そんなことちっとも考えたことがなかったため、突然現実を突きつけられたような気分になる。


「……無理なら、いいから」


あたしが少し戸惑った表情をしてしまったから、安岡君がそう言ってきた。


暴走族の集会なんて、怖いイメージしかない。


一体どんな事が繰り広げられているのか、想像するのも難しいくらいだ。


でも……。


柳本先生の本当の顔。


安岡君が言ったその言葉が気になっていた。