あたしは眠い目をこじ開けてベッドから起き上がった。


犬用のトイレを設置しているけれど、アランはなかなかそこでしたがらず、必ず散歩の最速をする。


小さな頃から散歩に連れて出ていたから、室内用トイレに慣れていないのだ。


パジャマから部屋着のスウェットに着替えて一階へ降りると、アランが散歩ヒモを加えて玄関先でお座りをしていた。


あたしが下りてくるのを待っていたみたいだ。


「アラン気づかなくてごめんね」


そう言い、アランから散歩ヒモを受け取り、アランの首輪につける。


「じゃ、行こうか」


玄関を開けると空は快晴。


あたしはそのまぶしさに目を細めてアランと一緒に家を出たのだった。