そんな事を言われたら、あたし勘違いしちゃうよ?


先生もあたしの事が好きなんだって、思っちゃうよ?


そんなこと、あるハズないのに。


「……ど、どうして?」


ドキドキする気持ちを表に現さないように気をつけて、あたしはそう聞いた。


「だって、お前の身になにかあったら俺の責任じゃん」


「なんで、先生の責任になるの?」


「あいつらの場合は、黒龍を裏切ってお前に近づく事も出来るから。


あの2人にお前を紹介したのは俺だから、俺の責任」


そっか。


先生はそんなところまで考えて心配してくれていたんだ。


そう思うと、なんだかすごくうれしくなった。


たとえそれが生徒を思う気持ちからの心配でも、十分だと思った。


あたしは先生のくせっ毛と優しくなでた。