ほんっと、ヒロって変。一言で<変>としか言えないぐらいに。


あたしはまたグラウンドに視線を向ける。本城先輩はグラウンドのベンチに座って休憩してた。


ちょっと茶色がかった髪の毛に、ほんの少したれ目の瞳。細いわりに筋肉がしっかりしてて、さすがサッカー部の部長でエース。


「先輩カッコいいわぁ~」


「先輩のこと好きなの?」


「う~ん。どうでしょ~?」


「…………」


「黙らないでよ」


ヒロは黙りこんで、漫画を読み始めた。