秘密の手紙




まだ少し寝ぼけてるけど、なんとか階段を降りてリビングへ入る。


「あら乃華~おはよう」


「おはよ~お母さん」


のんびりとした雰囲気のお母さんは、いつもニコニコしていて優しい。そして天然。


それに比べて…


「おはよう乃華。今日も遅かったな」


「…そーかな」


「きおつけないと遅刻するぞ」


「…はーい」


のんびりとしたお母さんと正反対が、お父さん。厳しくてしっかりもの、就いてる職業…教師。


だから学生については人一倍厳しい。遅刻、赤点、停学にサボりなんてもってのほか。


食卓にはお母さんの朝食が並び、あたしの目の前にお父さんがいる。お父さんの隣がお母さん。あたしの隣が長女で右隣が次女。