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「それじゃあまた“明日”」
「うん、“明日”ね」
そう言って自然と繋いでいた手が離れる
実空も俺も何故か“明日”を強調してしまう
別に明日なんて誰にでも来るし
何もしなくても来る
なのに……明日が来るか不安だった
「ただいま」
家の玄関を開けて家に入る
家からは美味しそうな香りと
家族の笑い声が聞こえて安心した
「あ!にーにー!おかえり!」
リビングに入ると妹の唯衣が飛びついてきた
唯衣はまだ5歳で俺との歳の差は結構ある
「唯衣、いい子にしてた?」
「うん!いい子にしてたよー♪」
唯衣はニコニコしながら言う


