☆無垢な瞳





断崖の上で
汐風に晒される
白いたんぽぽ



見果てぬ海に
下を向いて佇む
白いたんぽぽ




流れ行く風に問う
飛び去る鳥に見る

答えにはいつも届かない





深い海は
手招きをして
たんぽぽを呼ぶ



打ち寄せる波は
連れ去る様に
たんぽぽを呼ぶ




足下に響く音に知る
頬を撫でる光に気付く

答えはいつも心の中に





やがて
たんぽぽに花が咲き


そして
たんぽぽは分かるだろう



舞い上がる綿毛
幾千もの優しいぬくもり


交ざり合う綿毛
背を向けた陸に
輝く銀のたんぽぽの群れ



白いたんぽぽ
黄のたんぽぽ
小さいたんぽぽ
大きいたんぽぽ

同じ銀色の
綿ぼうしになり
綿毛になって翔んでいく




本当の自分
夢と希望
ひとつになって



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【詩依頼トピ】でお願いしてもけαさんに書いていただきました。ケン、コウ、アキの未来が象徴されているようで私のお気に入りです。

もけαさん、本当にありがとうございました。