写真をたくさん撮り、行ける限りの思い出の店にケイと行った。

一回だけ三人で行ったカラオケで、なんか『オンマー』だか『アンマー』だか言う歌をユウに熱唱されたが、いまいち伝わって来なかったのはギクシャクしていたせいだろう。


長い月日会わなくて、何を話せばいいか迷いながら、馴染んでいる私にユウも馴染んでいた。

唯一焦ったのは、ユウの彼女が私に話しかけたのに気づかず、彼女が大ショックを受けていた事だ。

直前に彼女が来て、トイレに行く為に通る部屋に二人して布団で寝ているのを、母として見たくなく、スマートフォンで柴田淳を流した所、人の気も知らず、近所迷惑だろと起き出して怒りだしたユウにもう私は涙がダクダクで、彼女の声など耳に入ろうはずがなかった。


ひたすら気まずいまま、ギクシャクして、誰もが頑ななまま、いつ帰るのと促され、駅までチケットを取りに行ったらすぐあった。

しかも二千円プラスでプレミアムシートが取れた。

ワンフロアに三席しかないし、殆どフラットでほぼ個室状態。
トイレも近い。
車椅子も積める。
快適過ぎる位快適だった。
これなら高速バスもまた乗れる。

東京にはタクヤが迎えに来ていた。
遅刻魔のタクヤが遅れず来ていた。


なか卯でうどんを少し食べたけど、おいしく感じなかった。


またまた写真を撮りまくって、タクシーに乗った。

車椅子で電車はまだ怖かった。