「作ってやりたいけど、俺も暇人じゃねぇーし。 買って帰るか」 「ありがと」 ワガママを言ってみれば、藍は笑みを見せてくれた。 「あ。有名なトコ行ってみる? 平日の今、2時くらいならすいてると思うし」 「いいの?」 「おう」 藍がおんぶをしたまま、その店に連れて行ってくれた。 そこは家から20分ほどの駅前近くのお店だった。 看板にはケーキ屋みたいで、店内に種類が豊富なぐらいのケーキがあった。