「ロゥはアタクチとデアうまで、ダメなニンゲンでしたわぁ」


ピョンと膝に飛び降りると、ラッラは「ふぅ」とばかりの気だるさで隣に丸くなった。


「まさにサイテー。んー……ミたメのイイだけのダメオってゆうんですの?」


……ダメ男って。

なんだか子猫が急に年増に思えてくる。


「ラッラって生まれた時から一緒だったんじゃないの?」


「いぃぇぇ。たった1ネンほどマエですわぁ。アタクチ、そのマエのキオクがございません。サンゼンネンほど……」


はぃ?

何を言ってるやら?三千年?

まだ寝ぼけてるのだろうか。

……って言うか、この子猫に1年前があるのがまずおかしいんだけど。


「アタクチがネムりからサメたきっかけはわかりませんけどぉ……ロゥはちょうどキオクがヨミガエりかけていて、とってもフアンテイでしたわぁ」