「ロゥはロゥですわぁ」
アタシはラッラを手に乗せたまま、イライラとベッドに腰をおろした。
黄色い花柄のカバーにしわがよる。
「でも、ゲンセのナマエはタシかシロウカナメですぅ」
最初からそれを答えればイイのに。
「で、そのロウがなんでアタシの高校にいるわけ!?」
ふわぁぁっ
小さな牙を見せながら、猫らしく大きなあくびをする。
「チガいますぅ。ロゥはマエからセンセですもの、ミィがロゥのガッコにハイりましたの。
ウンメイなのですわぁ」
「…………ってコトは?」
うっとりとした雰囲気を無視し、考えた。
あの、大学生にしか見えない変態が、実はれっきとした教師で、しかも歳は……たぶん25才前後。
…………マジで?
にわかには信じがたい。



