「アタクチもロウもずっとミィをサガしていましたの」
ふいにラッラの言葉が思い出された。
「やっとミつけたのですもの。イッショにいるためならナンでもしますわぁ」
たとえジマンのケをヨゴそうと、ノラネコのふりをしようと……。
風呂上がりの毛づくろいをしながら、そう、アタシの枕でヨヨと泣き崩れた。
どうしてラッラたちがアタシに執着しているのかは、わからない。
「いずれ」と言うばかりで、昨日は何も話してくれなかったし……。
音楽室にはいつの間にか校歌が流されている。
アタシは落ち着かない気持ちで、みんなに合わせてそれを口ずさんだ。
歌うことだけは得意のはずなのに、歌詞も音符も頭にさっぱり残らない。



