弟、時々恋、のち狼


……アタシは鈍いんだって。ツカサが言った。

でも。それでも、わかるよ。


「なんでそんなこと、言うの……?」


まるで、どこか遠くに行くかのような。
もう二度と、会えなくなるかのような。


「…………やだよ…」


ロウと、いたい。

辺りには、他に誰かがいる気配はない。ツカサとラッラがどこかに行ってしまったことがわかる。
…………アタシたち…


「みんな離れ離れになるの?」


呟いた声は自分のものとは思えないくらいガサガサしていた。


「また会えるよ」


大丈夫。
ロウが優しく囁く。あやすように、諦めるように。

アタシたちは、どこで何を間違ったんだろう。
わからない。

使命とか、生まれ変わるとか、正直、アタシにはよくわかんない……。
だって、アタシはミイじゃない。
ミイの一部でしかないアタシは、所詮、ただの「ミフウ」だ。

シロウ先生のことが大好きな、ただのミフウ。