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まったく……嫌になってしまう。

あれも、これも。
間違いなく全部アタシのせいだ。


校舎裏の物陰にうずくまり、唇を噛みしめる。


最近、イライラすることが多い。

……そうすると、必ず、何かが壊れる。
そうすると、さらにイライラして……。


悪循環。


わかってはいるけど、どうにもできない。

いつの間にか、壊れる物も大きな物に、壊れる規模も激しく派手になっている。

誰かに相談しようにも、ラッラにこれ以上心配をかけるわけにはいかないし。ロウには……甘えたく、ない。

これは、アタシのことだから。
自分でなんとかしなきゃならない。

…………でも。


遠くから、割れた窓ガラスを片付ける音と、ざわめきが聞こえる。


手が、痛い。


見ると、傷口を押さえたハンカチが紅く染まっていた。

保健室、行かなきゃ。


思うのに、今は……動きたくない。


アタシは何なんだろう。
甘ったれで役立たずなばかりか、これじゃあ迷惑な厄介者。


「……!!ダメ!!」


アタシの意志とは無関係に、自己嫌悪の渦が、近くにあったガラクタに狙いを定めた。