※
「ミイさま!ロウさまっ!」
明るい声が長い廊下に響いた。
長く青みがかった女官衣装をひるがえしなが、ラッラが走ってくる。
「3日ぶりですわね!」
もともと、四六時中一緒にいたわけではない。
それでもやはり、主と女官として別れてしまうと、養い子とみていた頃よりもずっと、遠い存在になってしまった。
「カッシ湖まで塩をとりに行って、ついさっき戻ってきましたの」
あどけなさの残る顔をほころばせ、自慢げに胸を張る。
「そうみたいだね。道中、危険はなかった?」
ラッラが8歳の時だった。
女官長が、ラッラに女官修行をさせたいと言い出した。
神だ賢者だと崇められる姉弟の可愛がる子とはいえ、元々は素性の知れぬ迷い子。身の回りのことをこなせるようになった今、ただ置いておくわけにはいかない。
それが彼女の主張だった。
「ミイさま!ロウさまっ!」
明るい声が長い廊下に響いた。
長く青みがかった女官衣装をひるがえしなが、ラッラが走ってくる。
「3日ぶりですわね!」
もともと、四六時中一緒にいたわけではない。
それでもやはり、主と女官として別れてしまうと、養い子とみていた頃よりもずっと、遠い存在になってしまった。
「カッシ湖まで塩をとりに行って、ついさっき戻ってきましたの」
あどけなさの残る顔をほころばせ、自慢げに胸を張る。
「そうみたいだね。道中、危険はなかった?」
ラッラが8歳の時だった。
女官長が、ラッラに女官修行をさせたいと言い出した。
神だ賢者だと崇められる姉弟の可愛がる子とはいえ、元々は素性の知れぬ迷い子。身の回りのことをこなせるようになった今、ただ置いておくわけにはいかない。
それが彼女の主張だった。



