薫子様、一大事でございます!


たかだか猫二匹なのに。

どうにもならない。
どうしてあげることもできない。


諦めかけたとき、ふとあることを思いついた。


「ここで預からせていただけませんか?」

「薫子様!?」


高崎さんと滝山は、そろって驚き顔を私に向けた。


芙美さんに何の許しも得ていないけれど。

ペットなんて飼ったこともないけれど。


とにかく、何とかして二匹を一緒にいさせてあげたかった。


それには、そんな方法しか私には思い浮かばなかったのだ。


「面倒はしっかりみます。ご実家同様、いつ会いに来てくださっても構いません」