薫子様、一大事でございます!


――――――――
 ――――――

眠っているような、そうでないような。

微妙な境界線を行き来する意識の中。


無意識のうちにゴロンと寝返りを打った先にあったのは、身に覚えのない感触だった。


……なんだろう、これ。


その感触を手にしたまま、まだ重い瞼をゆっくりこじ開けた。



――!?



ひゃあああああ!



どうして――!?



思わず飛び起きる。