終電とホテルのどさくさに紛れて、詳しいことを聞きそびれていたことに今頃になって気づいた。 北見さんを見てみても、相変わらず目を覚ます気配はない。 ……明日起きたら忘れずに聞こう。 そうこうしているうちに重くなてきた瞼。 ベッドで寝ようと頭で考えながら、身体は動かない。 ソファの座り心地があまりにも気持ちよくて。 一旦閉じた目をすぐに開けることは困難だった そして、そのまま私も眠りの波にさらわれたのだった。