薫子様、一大事でございます!


「どこか泊まれるところを探さないとな」

「そうですね」


――って、と、泊まる!?


相づちから一拍遅れて驚いた。


「とはいっても、ビジネスホテルらしきものはこの辺になさそうだし」


確かに、そんな建物は見えない。

駅前ならありそうなものなのに。


「旅館も分からないしなぁ……」

「……どうしましょう」


困ってしまった。


この頃冷えてきた寒空の下では、野宿なんて到底無理。


「カコちゃん、あそこしかないかもしれない」


北見さんが指差した方へ目を向ける。