そう考え始めたとき、ホームに下りの電車が入ってきた。
きっと、この電車にも乗っていないんだろうな。
そう思いながら荷物を手にして立ち上がりかけたときだった。
視界の隅に、見覚えのある姿が映り込んで――……
そっちへと視線を投げかける。
「ごめん、遅くなったな」
「――北見さん!」
待ちに待った登場だった。
「来てくれないのかと思いました」
全身の力がフッと抜ける。
座っていたベンチにドサっと座り込んだ。
「ごめん。出掛けに芙美さんが来てさ」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…