薫子様、一大事でございます!


「でも、好みのタイプと好きになる相手が同じとは限らない」


――す、好き!?


突拍子もないことを言われて、言葉も失くす。


「本当に付き合えば、望月に対して嘘を吐いたという事実だってなくなる」


それはそうかもしれないけど……。


ジリジリと間合いを詰められて、逃げ惑う私。


「ね? 薫子」

「こ、困りま――きゃっ!」


ドスンという音とともに、ベッドから転げ落ちた。


「だ、大丈夫か!?」


早川さんがベッドから降りて、私の前に回り込む。