薫子様、一大事でございます!


……またなの?

今度は何かしら。


溜息交じりに「どうかしたの?」と聞きながら歩み寄る。


そこで、ふと思った。



――もしかして! モモちゃんを見つけた!?



滝山の驚きぶりから言って、そうなのかもしれない。


ゆっくりだった足取りは、気付けば小走りになっていた。


「見つけたの!?」

「はい!」

「ホントに!?」


嬉しさのあまり、その場でピョンと飛び跳ねる。