薫子様、一大事でございます!


「邪魔だなんて」


思ったことは一度だってないのに。

滝山ってば、一体私たちのどこを見て仲が良いだなんて思ったのかしら。


……あ。
あの夜のことなのかもしれない。


ふと思い当たることを見つけた。


北見さんが寝込んだ夜。

私も一緒になって寝入っちゃって、目を覚ましたら滝山が持ってきた雑炊がそばにあって。

起こしてくれればよかったのに、なんて思ったけれど。


あれを見て、何か勘違いしたのかもしれないわ。


「よく二人で、滝山さんにバイクを借りて出かけるらしいじゃないかい?」

「そんなに何回も行ってないですよ?」