よく寝入っているようだった。 額にそーっと手を伸ばす。 ――熱っ! 思わず手を引っ込めた。 思った以上に熱が高い。 大丈夫かな……。 とりあえず、持ってきた冷たいシートを額に貼る。 すると、一瞬だけピクリと瞼が動いた。 そして、ゆっくり開かれた目。 「大丈夫ですか?」 「……カコちゃんか」 「あ、寝ててください」 起き上がろうとする北見さんを止める。