薫子様、一大事でございます!


「カコちゃん、女から見た男の怪しい行動は、90%が浮気だ」

「え?」

「男は単細胞だからね。女の勘には勝てないのさ」

「……そう、なんですか?」

「そういうもんだ」


北見さんは腕組みをしてソファの背もたれに身体を預けた。


それじゃ、星野さんの彼も、浮気がほぼ確実ということ?


その言葉に、星野さんの顔はもっと曇ってしまった。


浮気の疑惑があるとしても、それを改めて誰かに肯定されるのは辛いことかもしれない。


「彼が否定するということは、あなたと別れるつもりはないということ。それなら、わざわざ真実を洗い出して傷つく必要はないんじゃないですか?」


……そうなのかな。

疑いを持ち続けたまま、付き合っていける?