他に何かできるわけでもない私と滝山には、探偵事務所を継続していくくらいしか思い浮かばなかったのだった。 「映画や小説みたいに、警察も唸らせるような事件を解決したりできると思った?」 恥ずかしながら……。 「はい……」 そんな知恵も体力も、ましてや勘が働くわけでもないくせに。 「カコちゃんらしいな」 クスクスと笑う。 「……笑わないでくださいよ」 笑われる気は薄々していたけれど。 思わず尖る唇。 それがどんな愚かな考えだったか、私も十分身に染みたのだから。